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TR.32.11 繰り返し荷重の設定

このコマンドは、ファイルで以前に定義された主荷重ケースと参照荷重ケースで定義された荷重項目のコピーを、適切な係数でスケーリングされた荷重の値で作成するために使用されます。

一般的な書式

REPEAT  LOAD
i1, f1, i2, f2in, fn

指定項目:

Parameter説明
i1i2in 主荷重ケースの番号
f1f2fn 対応する係数

このコマンドは、最後の行以外のすべての行をハイフンで終わることにより、追加の行に続けることが可能です。550までの主ケースを考慮することができます。

選択した主荷重ケース自体に、両方のREPEAT LOADコマンドの結合係数によって考慮されるREPEAT LOADコマンドを含めることができます。

注記: 参照荷重ケースは、REPEAT LOADコマンドまたはREFERENCE LOADコマンドを含めることをサポートしていません。

注記

このコマンドは、既に定義されている主荷重ケースの組み合わせを使用して、主荷重ケースを生成するために使用されます。繰り返し荷重は、2つの意味でLOAD COMBINATIONコマンド(「TR.35 荷重組み合わせの設定」を参照)とは異なります。

  1. 繰り返し荷重は、新しい主荷重として扱われます。そのため、P-デルタ解析は、正しい2次効果を考慮します

    (一方、荷重組み合わせは、既に定義された独立に評価される主荷重ケースの変位、メンバー力、反力、および応力などの結果を代数的に組み合わせます)。

  2. 既に定義されている主荷重に加えて、新しい荷重条件を、繰り返し荷重が使用される荷重ケースにおいて追加できます。
  3. REPEAT LOADオプションでは、前の荷重ケースのデータに係数を掛け、その力を現在の荷重ケースに追加することができます。

    係数が掛けられる荷重ケースのデータタイプには、ジョイント荷重、メンバー荷重、要素荷重、慣性荷重、固定端荷重、自重荷重、変位、面荷重、プレストレス荷重、温度荷重が含まれます。床荷重、風荷重、雪荷重、およびUBC荷重は、先に等価なメンバー荷重に変換されてから係数が掛けられます。

    モード動的解析荷重ケース(応答スペクトル、時刻歴、定常状態)は、REPEAT LOADにおいて使用されるべきではありませんMOVING LOAD生成のようなプログラムの荷重生成機能を使用して生成した荷重に対しても利用できません。しかし、WIND LOADによる荷重ケースは、繰り返し荷重において使用可能です。

    UBCケースは、各UBCケースの後にPERFORM ANALYSISコマンドとCHANGEコマンドがある場合、REPEAT LOADにおいてのみ使用可能です。UBC LOADコマンドの注意を参照してください。

    ある与えられたメンバーに、2つ以上の荷重ケースからのプレストレスを組み合わせることはできません。

例1:繰り返し荷重の使用

LOAD 1 DL + LL
SELFWEIGHT Y -1.4
MEMBER LOAD
1 TO 7 UNIFORM Y -3.5
LOAD 2 DL + LL + WL
REPEAT LOAD
1 1.10

例2:繰り返し荷重の再利用

REPEAT LOAD特性を用いて定義される荷重ケースの場合、構成する荷重ケース自身もREPEAT LOADケースであることが可能です。この例の荷重ケース4では、荷重ケース1の自重値に1.5 × 1.25 = 1.875の組み合わせ係数を乗じます。

LOAD 1
SELFWEIGHT Y -1.0
LOAD 2
MEMBER LOAD
2 UNI GY -1.5
LOAD 3
REPEAT LOAD
1 1.5
LOAD 4
REPEAT LOAD # Includes repeat load from Load Case 3
2 1.2 3 1.25

例3:参照荷重とNotional荷重を使用して繰り返し荷重を使用

繰り返し荷重は、参照荷重およびNotional荷重と同じ荷重ケースに含めることができます。

LOAD 2 LOADTYPE Dead
REPEAT LOAD
1 1.2 
REFERENCE LOAD
R1 1.2 
NOTIONAL LOAD
R2 X 0.002